保育園入園をサポートするプロ「保活コンシェルジュ」とは?

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都市部を中心に、相変わらず保育園の数は不足し待機児童問題が続いています。女性の社会進出が進んでいる現代ですが、継続して仕事をしたくても子供を預かってくれる保育所が足りないため育休を伸ばしたり会社を辞めてしまったりする女性が後を絶ちません。これは企業にとってもダメージが大きく、保育園に入れないからという理由で離職してしまう女性たちを何とかサポートしたいと考えています。

そんな時に活躍するのが「保活コンシェルジュ」です。このサービスを企業が導入することにより、女性社員の復職を大きくサポートできることも多いようです。今日はそんな気になる保活コンシェルジュについて詳しくご紹介します。

1.「保活コンシェルジュ」とは何か

保活コンシェルジュとは、簡単に言うと「保育所を探す専門家」が育休中の女性をサポートするサービスです。企業と契約を結ぶことにより、その企業内にいる育休中の女性が子供を速やかに保育園に入れることができるよう手助けを行います。子供を預かってくれる保育園探しは通常子供の保護者が行いますが、保活コンシェルジュが間に入ることによりスピーディーに保育園を見つけたり希望に合った場所に入園できたりとメリットが大きいのです。

1-1.保活コンシェルジュが行っている具体的サービス

産休や育休に入る前の保護者が保育園探しを行うのが一般的ですが、保活コンシェルジュは忙しい親に代わって保活をサポートする役割を持っています。

具体的にどのような活動をしてくれるかというと、

  • 保育所選びのアドバイス
  • 住んでいる地域の保育情報収集
  • 書類の記入方法の助言や個人に合わせた活動方法
  • 職場復帰支援セミナー
  • 育児相談や仕事と家事のアドバイス など

企業が保活コンシェルジュを利用することにより、保育所選びだけでなく子供を抱えながら働く人と企業の間のサポート役も果たしています。子供を保育園に入れることができたから簡単に仕事に復帰ができる、というだけではなく、復帰後も仕事と子育てのバランスを担う相談役になってくれることも多いです。

1-2.自分での保活は心身共に疲れる

保育園を探すことは都市部を中心に大変難しくなっています。認可保育園へ入るのに100人200人待ちといったことも多く、無認可保育園を探して見学の申し込みをするのもキャンセル待ちといった現状もあります。

そのため無事に保育園に入園が決まり、晴れて復職できた人が保育園に入園できなかった親から疎まれることもあります。同じ職場内でも保活をしている親同士がギクシャクした関係になってしまうことも少なくないのです。また住んでいる自治区によって保育園に入ることのできる条件が違ったり、昨年とは違う情報が新たに加わっていることもあります。自分で保育園選びをすることは毎日こまめに保育園の情報をチェックし、他人やメディアからの情報をうのみにせず細かに調べる必要があります。東京23区を中心とした都市部では、保活を行うことだけでも疲れてしまう親が多く、保活コンシェルジュの需要が高まっています。

2.保活コンシェルジュを利用するメリットとは

保活コンシェルジュは今のところ「コンシェルジュと契約している企業の社員でないと活用できない」という原状があります。しかしコンシェルジュを利用したおかげで早く保育園をみつけることができ、企業に早く復帰できる社員が増えれば企業側としてもメリットが大きいでしょう。そのような会社が増えてコンシェルジュを称賛する声が大きくなれば、保活コンシェルジュを利用する会社は今後も増えていくかもしれません。

 

コンシェルジュを導入した企業の多くでは、「早く育児休業から復帰した社員が増えた」と答えています。自力で保活を行っている社員よりも早く希望する保育園を見つけられることが多いようです。また保活コンシェルジュを導入することにより、企業と働く親との考えをマッチングさせたり、子育て世代の即戦力をどうサポートしていくか企業側も勉強になったり、双方にとってメリットが大きいことが分かります。

2-1.地域の認可保育所に入れたい、その希望を叶える保活コンシェルジュ

社員の育児復帰をサポートするために、「社内保育所」を設置したり、民間の保育所と提携して待機児童問題をサポートする会社も増えてきました。認可保育園に入ることができない今、社内で保育所を作ってサポートすることは一見とても良い案に見えます。

しかし社内保育所の多くは「子供も一緒に出勤」させる必要があります。満員電車の中ベビーカーを連れて電車に乗るのも気が引けますし、ただですら疲れる通勤時間を子供と一緒に過ごすのは親子ともに負担が掛かってしまいます。小学校の入学まで見据えると、なるべく住んでいる地域に近い保育園に子供を入れたい。そう考える親が多いのです。そうした希望を叶えるべく、保活コンシェルジュはいろいろな情報を集めて地元の保育園に入れるようサポートしてくれます。

2-2.保活コンシェルジュならではの活動が実を結ぶ

しかし子供の親と保活コンシェルジュでは、それほど保育園入園に差が出てくるのでしょうか。

結果から言うとコンシェルジュにお願いしたからと言って急に認可保育園に入れる可能性が出てくるわけではありません。ただ保活コンシェルジュは「保育園入園のためのノウハウ」を知っているいわばプロの保活人です。保護者は子供が幼い時だけ保活を行うのが一般的ですが、コンシェルジュは毎年入園選考の情報を集め、点数の計算方法や保育施設の空き情報などを逐一に調べています。このようなプロの保活人がサポートに入ってくれることにより、今後どのように保活を行っていくか、具体的にはどのように行動すれば良いかなとが分かってきます。自治体のホームページには載っていないような情報も教えてくれることもあり、やはり保活コンシェルジュを利用したほうが早く希望する保育園に入園できることも多いようです。

2-3.復帰のための「応援講座」もあり、男性も育児を考えるきっかけに

保活を行う人というと子供の「母親」といったイメージもありますが、保活コンシェルジュを利用する人の中には父親もたくさんいます。

まず保活コンシェルジュは希望する保育園に入園できるようサポートするのが主な仕事ですが、認可と無認可保育園の違いを教えたり、育休から職場復帰した後の生活をサポートするような講座も行ったりしています。女性は出産を控えている間から母親学級などでこのような話を聞く機会もあるのですが、男性は保活コンシェルジュを利用したときに初めて知る情報もたくさんあります。そのため保活コンシェルジュを利用してから男性が育児に積極的になった、保育園の問題を一緒になって真剣に考えてくれるようになったといった声も多数あります。

3.一方でこんな意見も

とても便利に見える保活コンシェルジュですが、冷静に考えると「企業が従業員のために保育活動を行うための人材を雇う」わけであり、そこまでしないと保育園に子供を預けることができないのはちょっと異常だという声もあります。

保育園探しをするのが当たり前の世の中になっており、保活コンシェルジュという仕事が成り立っているのは世界でも例がありません。日本でもごくわずかな都市部に限られてはいるものの、コンシェルジュを利用しないと保育園に子供を預けることができないというのは、やはりおかしいと言わざるを得ません。

3-1.保活コンシェルジュを個人利用は可能か

保活コンシェルジュに対して否定的な意見があるのは、この制度を導入した企業の社員でないと恩恵を受けられないことが多いからです。

しかし保育園問題が深刻化している現在、例えば墨田区では行政が保育コンシェルジュによる保育サービス相談を行っています。これには墨田区にある保育園の紹介はもちろん、区が行っている保育一時預かりサービスや預け先の相談なども行っています
参照 墨田区ホームページ

また行政だけでなく保活を経験した親たちが、自ら保育園探しに悩む親たちの手助けをしたいと立ち上げた「保活アドバイザー」の仕事もあります。これは個人で保活の協力をお願いすることもできるサービスです。料金は掛かりますが経験豊富なコンシェルジュがその人の立場にあったアドバイスを行ってくれるので、保活に関して悩みがある人は相談してみてはいかがでしょうか。
参照 一般社団法人ソーシャルエンパワメント , 保活アドバイザー

まとめ

学童保育 待機児童保活コンシェルジュは都市部を中心とした企業で活用が広がっています。ニーズが増えているということは企待機児童問題に真摯に取り組んでいる企業が増えているということでしょう。しかし働くすべての子育て世代の親に保活コンシェルジュが利用できれば良いのですが、現実にはコンシェルジュを利用できるのはごくわずかな親だけであり、恩恵を受けられるのもごく一部の人だけです。

そもそも保活コンシェルジュという仕事が成り立っていることが異常と言えるかもしれません。働く親の子供がみんな保育園に入ることさえできれば、これほどまでに大きな問題にはならないのです。

まだまだ待機児童問題は今後も続くことになりそうです。質の良い保育をすべての子供たちが受けられる、そのような社会になるようこの問題に直面している親1人1人が声を上げ、現状を改善していくことが大切です。

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